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青野文昭|小品展「フキダマリの発酵 – 世界のその後のまたその世界」 @GalleryTURNAROUND
2022年12月14日より、青野文昭がGallery TURNAROUNDにて小品展「フキダマリの発酵 – 世界のその後のまたその世界」を開催いたします。
|会期|2022年12月14日(水)〜12月28日(水)
|会場|Gallery TURNAROUND (〒980-0805 宮城県仙台市青葉区大手町6-22久光ビル1F)
|開館時間|11:00-19:30 (日曜及び最終日は17:00まで、月曜休廊)
|最寄駅|仙台市地下鉄東西線「大町西公園駅」西1出口より徒歩5分
|企画|TURNAROUND http://turn-around.jp/
1990年、大学の卒制時フィールドワークの場としてきた森が伐採され、「再生・循環」を志向してきた青野は、すでに90年代の段階においてその中核となる「なおす」ことのエッセンスを実作と論考において抽出してきた。
その後、次なる段階として、あらためて実際的なフィールドワークの「現場」に密着し再考を試みる(2004~)。
「現場」―すなわちこの現実世界―の構成物とその組成は、工場や母体から誕生したばかりの単体の新品達とは異なり、既存の様々な文脈を背負ったものごとが積層し絡み合いながら生まれかつ存在している(我々が住んでいるこの世界は、そのような意味で、常に「その後」の世界としてあるのかもしれない)。複雑怪奇なその組成は、あらゆるタイプの後天的変化が絡み合っており、いわゆるシンプルなかたちでの「なおす」(もちろん「つくる」ということでも)という所作で対応することは難しい。「なおす―延長、復元、集積、代用合体、侵入、乗っ取り、融合、住み分け、連置、連関、総合的復元、、、、」といった、これまで青野がこころみてきた作品上の類別・命名は、この実際的な「現場」に対応するためのやむにやまれぬものであった。東日本大震災後の展開、いくつかの具体的な場所や歴史をテーマにした大規模作品類も、基本的にはこの延長線上にある。
「フキダマリの発酵―世界のその後のまたその世界」と題された本展は、そうした予期せぬ不穏な「事件」にあふれる「その後」の世界に、幾重にも取り巻かれ様々に関わり続ける、青野の普段のいとなみを、多様な小品群を通して、あらためて俯瞰し再考しようとするものである。
ARTIST PROFILE: Fumiaki Aono