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エイヤル・セーガル「DELUGE −大洪水−」

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Eyal Segal, Deluge #2, Oil on canvas, 150×150 cm, 2023

イスラエルのアーティスト、エイヤル・セーガルによる個展「DELUGE」を開催いたします。本展は、2018年に日本での初個展「GROUND LEVEL」を開催して以来、7年ぶりのLOKO GALLERYでの展示となります。
セーガルは1982年、イスラエルのアラド生まれ。ドイツとインドのルーツを持ち、テルアビブのシェンカー工科芸術デザイン大学で学び、かつ、著名なビデオアーティスト シガリット・ランダウのスタジオディレクターを務めていました。
本展では、映像作品を含むミクストメディア・インスタレーションを展示します。中でも代表作「LEVIATHAN」(2021)は、埼玉県春日部の首都圏外郭放水路(洪水調節池)で撮影され、2023年のテルアビブ・ビエンナーレでも紹介されるなど、国際的に高い評価を得ています。
さらに、最新の映像作品と、大・小さまざまなサイズの海を描いた新作絵画シリーズ「DELUGE」も展示します。
DELUGE」というタイトルは「大洪水」という概念に由来します。映像では、セーガルがフィールドを円を描くように歩き回り、その姿は祈りにも似ています。運命の流れの中で彷徨いながら、迫り来る災厄を避けようとするかのようです。
この作品が公開されたちょうど1か月後の2023年10月7日、世界は衝撃的なテロ事件「アル・アクサの洪水」を目の当たりにしました。作家自身も予期しなかった偶然が、この作品に新たな意味を与えています。
また、同時に展示される不確実性を暗示する海の絵画と併せ、本展は鑑賞者にそのテーマを様々な角度から解釈するよう促します。
この機会にぜひご高覧いただければ幸いです。

▶︎作家ステートメント
▶︎作家CV
▶︎映像作品テキスト

 



DELUGE  −大洪水−  \ エイヤル・セーガル

 

展示とは、一瞬を創り出すこと。時間の流れを緩やかにし、作品が物理的な形を超えて響き合う空間を生み出すこと。それは単なる作品の集合ではなく、一時的な星座のような存在であり、展示されたもの、それを取り囲む空間、そこに集う人々との対話の場でもあります。

今日、世界は内外ともに不安定さを増し、私たちはかつてないほどの不確実性や脆さを意識せざるを得なくなっています。グローバルな風景は劇的に変化し、開かれた世界から閉じた国家主義的な傾向へと向かっています。戦争や長期化する紛争が日常の風景となり、世界の安全が揺らぐたび、私たちはその危うさを思い知らされます。歴史的に激動の時代を経験してきたイスラエルにおいて、これらの課題は特に切実です。こうした背景の中で、展示という行為は単なる政治的主張ではなく、「時間」「空間」「知覚」という観点から、不確実な時代における新しい存在の意味を導きだす機会となります。

本展の作品群は、「動き」「水」「時間」という循環を中心に展開されます。

中心となる映像作品 LEVIATHAN は、日本の地下洪水調整施設(埼玉県春日部・首都圏外郭放水路)を舞台にした三部構成の作品です。3つの章、3日間にわたり、「逃避」「生存」「予兆」の状態を巡ります。地下深くを駆け巡るアーティストの姿は、孤独に呑み込まれ、意識の深層で同じ行為を繰り返す存在のように映ります。本作の軸となるのは、旧約聖書の預言者ヨナの物語。巨大な建築空間は、逃避を可能にしながらも安息を与えない「墓」あるいは「胎内」として立ち現れます。

映像作品 DELUGE では、周り続ける人物の姿が捉えられています。その動きは無限でありながらも制約されており、時の流れを測るようでいて掴みどころがないものとなっています。作曲家イツハク・シュシャンによる音響は、この停滞しながらも進行する感覚をさらに際立たせます。円というモチーフは、時計、儀式、そして変化や回帰、期待を統べる無言の法則を想起させます。

これらの映像作品に加え、大小の絵画作品が展示されます。そこに描かれるのは、波が織りなす「海の断片」。人の姿のない、半具象・半抽象の海景は、現実の記録ではなく、可能性の表現です。それは、「存在」と「不在」、そして「未来の不確かさ」について思索するための入り口となります。

日本の概念である「間(ま)」には、単なる空虚ではなく、深い意味を持つ「間(ま)」が宿ります。それは、時と時の狭間、知覚が変化し、変容が生まれる場。

展覧会もまた、「間」の静かなギャップを体現するものです。作品と作品の間、鑑賞者と作品の間、過去と現在、そしてまだ見ぬ未来の間——そこに生まれる静寂のリズム、語られぬもの、そして啓示されることへの期待についても重要です。

展示とは、儚い存在の証明でもあります。インスタレーションは一時的に姿を現し、やがて消え去る。しかし、その刹那の中に、新たな空間が生まれます。鑑賞者は、日常の奔流から一歩離れ、異なる時間の流れに身を委ねるのです。それは、過去と未来の狭間に身を置き、残されたものの意味を問い直す瞬間でもあります。

大小さまざまな「海の断片」を描いた絵画作品群は、半抽象と半具象が交錯する視覚的対比を生み出します。そこに人の姿はなく、波の揺らぎが感情の波にも重なり合います。大洪水の到来を問いかけながらも、同時に心の内に渦巻く混沌を映し出し、混乱の中で意味を探し求める人間の姿と呼応します。そして、私たちは不確実性に直面しながらも、共に脆く、そして強く生きる存在であることを再認識するのです。

 


 


エイヤル・セーガル / Eyal Segal - CV

1982年、イスラエルのアラド生まれ。テルアビブ・ヤッファ在住。

主な展覧会・プロジェクト
2025年 個展「DELUGE」LOKO GALLERY(東京、日本)
2024年 「Gjon Mili国際ビデオアートフェスティバル」Gjon Miliミュージアム(コルチャ、アルバニア)
2023年 「What Is the Measure of Man?」第2回テルアビブビエンナーレ、MUSA、エレツ・イスラエル博物館(テルアビブ、イスラエル)キュレーターズ:T. Sapir, N. Haramat, H. Eliezer Brunner
2022年 RAKFAF22「Longing Be-longing」第10回ラース・アル・カイマ・ファインアートフェスティバル(アラブ首長国連邦)キュレーター:Sharon Toval
2021年 ビデオインスタレーション「A-Ganreフェスティバル」TMUNAシアター(テルアビブ、イスラエル)キュレーターズ:Nitzan Cohen, Erez Maayan Shalev
2021年 個展「LINE IN THE SAND」THE LABプロジェクトスペース(テルアビブ、イスラエル) キュレーター:Sharon Toval
2021年 RAKFAF21「hope」第9回ラース・アル・カイマ・ファインアートフェスティバル(アラブ首長国連邦)キュレーター:Sharon Toval
2020年 「Art of Sustainability」グループグローバル3000の50周年展(ベルリン、ドイツ)
2020年 「On Art ビデオフェスティバル」Zaczarowany ogród(ワルシャワ、ポーランド)
2020年 個展「LEVIATHAN」Schechter Gallery(テルアビブ、イスラエル) キュレーター:Shira Friedman
2019年 「Abs. : Kunstort ELEVEN Artspace」ロイトリンゲン美術館(ドイツ)キュレーターズ:Monika Golla, Frank Fierke
2019年 「The Spirit of the Poet」Zentrum für verfolgte Künste |Center for Persecuted Arts(ゾーリンゲン、ドイツ)  キュレーター:Jürgen Kaumkötter
2019年 「MR.MOV2 ビデオアートフェスティバル」(ブレシア、イタリア)
2018年 「Video Art Midenフェスティバル」(カラマタ、ギリシャ)キュレーターズ:Gioula Papadopoulou, Margarita Stavraki
2018年 「70.70.70 – Israeli Art in Santa Barbara」SBCAST(サンタバーバラ、アメリカ) キュレーター:Sagi Refael
2018年 個展「GROUND LEVEL」LOKO GALLERY(東京、日本)
2017年 「AVAF」アディスビデオアートフェスティバル、第2回国際ビデオアートフェスティバル(アディスアババ、エチオピア)
2017年 「Citizens」ペタフ・ティクヴァ美術館(ペタフ・ティクヴァ、イスラエル) キュレーター:Neta Gal-Azmon
2017年 「Arad: From Vision to Delusion – Chapter 1」アラッド現代アートセンター(アラッド、イスラエル)
2016年 「VORORT 2 draußen」国際アーティストシンポジウム(スターザッハ=ベールシュティンゲン、ドイツ)
2016年 「FAÇADE VIDEO FESTIVAL」現代アートセンター・プロフディフ、古代浴場(ブルガリア)
2016年 「(Dis)Place」アシュドッド美術館(アシュドッド、イスラエル)キュレーターズ:Yuval Beaton and Roni Cohen-Binyamini
2015年 「Screening Project: Dongshi Sangyoung」ジュジュベ・アーティストスタジオ(ソウル、韓国) キュレーター:Jeongeun Kim
2015年 個展「Release: Return」FUGAブダペスト建築センター(ブダペスト、ハンガリー) キュレーター:Lili Boros
2015年 「Waterscapes: The Politics of Water」ポハン鋼鉄美術館(ポハン、韓国) キュレーター:Hyewon Lee
2014年 「Waterscapes: The Politics of Water」クムホ美術館(ソウル、韓国) キュレーター:Hyewon Lee
2014年 「VIDEOHOLICA 7」ヴァルナ(ブルガリア)キュレーターズ:Iara Boubnova, Antonio Geusa, Leung Mee-ping, Jason Waite
2013年 「Quarantine」ハンセンセンター(エルサレム、イスラエル) キュレーター:Neta Gal-Azmon
2013年 個展「Falling into Place」ネゲヴ美術館(ビアシェバ、イスラエル) キュレーター:Dr. Dalia Manor

受賞歴
2022年 「ハンブルク映画賞フェスティバル」最優秀実験映画賞(ハンブルク、ドイツ)
2021年 「WILD OUT VIDEO FESTIVAL」今年度の最優秀ビデオ賞「LEVIATHAN」(台北、台湾)
2021年 「ワールド・フィルム・カーニバル – シンガポール(WFCS)」第22シーズン・優秀業績賞
2020年 「On Art ビデオフェスティバル」最優秀ビデオアート賞(第2位)「Sand Timer」
(ポーランド)
2016年 「FAÇADE Video Festival」トップ10選出ビデオ作品、現代アートセンター(プロフディフ、ブルガリア)
2009年 「イツハク・ラビンセンター – シェンカープロジェクト」14回目の追悼日における最優秀ポスター

アーティストWEBサイト:eyalsegal.com

 



映像作品テキスト

 

「かつてここには墓があった」2021年

『かつてここには墓があった』は、2012年にヤッファのエリエゼル・ベン・ヨッシー通りで撮影された、詩的な行為の痕跡です。 祝祭的なハシディックの服をまとった男女が、荒れ果てた剥き出しの大地に足を踏み入れ、その裸の大地に静かに身を横たえます。 やがて、女は立ち上がり、その場を去りますが、男は、そのまま静かにそこに留まります。 このパフォーマンスは、都市の中に“開いた傷口”のようになった考古学の発掘現場で行われました。それはかつて墓があったかもしれない場所で、まもなく過去がコンクリートの下に葬られる場所でもありました。 この消え入るようなかすかな瞬間において、二人の存在は、砂の下に眠る、物質や土の記憶を呼び覚ますのです。
ビデオ・パフォーマンス、8分
サウンド:ニル・ヤコブ・ユネッシ


Eyal Segal, ‘Once There Was A Grave Here’ , 2021, HD Video-Performance, 8’00” Installation: Monitor, carpet, soil, 7+2AP

 

 

 「LEVIATHAN」2020年

ビデオパフォーマンス『リヴァイアサン』の舞台は、日本にある洪水時に水を貯めるための地下放水路です。預言者ヨナの悲劇的な姿が、セーガルにインスピレーションを与えています。アーティストは、大きな柱と濁った水たまりの間を行き交い、無限に続く部屋の迷路を駆け抜けながら、声を上げて叫びます。その動きは、深層の無意識に飲み込まれるかのようで、永遠に繰り返されるループに閉じ込められたかのように見えます。 力強いエコーがその叫びに応え、アーティストの孤独と人間社会からの隔絶を強調します。 この建築的な迷宮は「墓/子宮」として機能し、逃避の場でありながらも安息を与えない原初的な空間となっています。クジラは古代の文化において、多くの神話や物語、信念に包まれた象徴的存在です。映像作品『リヴァイアサン』は、三日間にわたって展開され、これは「逃走」「生存」「預言」という段階に対応しています。この三日間は、キリストの死と復活の前の三日間を思い起こさせると同時に、ハーマン・メルヴィルの名作『白鯨』の最後の章とも呼応します。この小説のサブタイトルは『The Whale』であり、章のタイトルは「追跡 – 第一日」「追跡 – 第二日」「追跡 – 第三日」です。小説の主人公であるエイハブ船長はクジラを追い続ける人物であり、その姿は、鯨の内臓を行き来するアーティストと重なります。イエス やヨナと同様に、これらの人物は人間の根源的な不安と存在の彷徨を象徴しています。
ビデオ・パフォーマンス、25分
撮影場所: 春日部地下放水路(埼玉県)
追加オリジナルサウンド: イサック・シュシャン
サウンドデザイン: ノア・コーンバーグ
編集: エヤール・セガル、リヒ・サピール


Eyal Segal, Still Frame from ‘LEVIATHAN’, 2020, HD-Video Performance, 25’00

 

「DELUGE(洪水)」2023年

新たなビデオパフォーマンスは、塗りたての学校のサッカー場で展開されます。ここでアーティストは、サッカーのルールに基づいてフィールドに描かれている円や線を使ってパフォーマンスをします。例えばラインをなぞったり、センターサークルの周りを回ったり、ボールを使って遊びます。また、身につけている衣装は儀式や祝祭を想起させます。その動きは、遊び心に満ち、円を描きながら繰り返されます。次第に、アーティストの姿は青と白の地面に溶け込んでいくように見えます。この行為は、古代のジェスチャーを呼び起こします—輪を描いて天の応答を待ったホニ・ハメアゲルのように、また、大洪水の中で漂うノアの方舟の物語を連想させます。これらの比喩は、孤独、予言、生存といったテーマを作品に吹き込み、同時に、同名の絵画シリーズ**「Deluge(洪水)」**とのつながりを作り出します。 この作品は、期待と希望、抗議と預言のはざまにとどまりながら、イサック・シュシャンによる独自のリズムと音風景の中で展開されます。
4Kビデオ・パフォーマンス、72分(2023年、イスラエルにて撮影)
オリジナル音楽・サウンド:イサック・シュシャン
撮影:イラ・プロコロヴァ
サウンドミックス:アンドレイ・オレンシュタイン


Eyal Segal, Still Frame from ‘Deluge’, 2023, HD-Video Performance, 72’00”

 

「灯台」2025

2018年に初公開された「Inubōsaki」は、千葉県・犬吠埼で撮影されました。今回の本作では、象徴的な犬吠埼の灯台の前を行き交う船のロングショットを交えながら、詩的に海と水を描き出します。作品は、水の動きに焦点を当て、日本人作曲家による2つの楽曲と結びついて展開されます。演奏は、ベルリンを拠点に活動するイスラエル人フルーティスト、ロイ・アモッツによって行われました。          映像の視覚言語は、覚醒と夢のあいだにあるような感覚、時間が停止したかのような状態を喚起し、海の水は幻想的で異世界的な質感を帯びています。波の動きと船の航行は、音楽の流れるようなリズムと呼応し、意識と無意識の境界が曖昧になるような夢幻的な雰囲気を生み出します。
武満徹 《Air》(1994年): 武満が晩年に作曲した本作は、日本の美学概念「間(ま)」——音と動きのあいだに存在する空間——を体現しています。静けさ、平穏、受容の深い感覚を表現しており、休符や間が音楽の流れと同等に重要な役割を果たしています。
湯浅譲二《Mai-Bataraki II》(アルト・フルートのための)(1987年): 「舞(まい)」とは、神道の儀式や農耕祭に由来する、ゆるやかで円を描く舞踏を指します。湯浅の作品は、踊り手の流れるような所作を模倣し、幻想的で儀式的な雰囲気を醸し出します。人間と神聖な領域との深い結びつきを生み出すという構想のもと、伝統楽器の伴奏とともに作曲されました。
HDビデオ、14分20秒
音楽演奏:ロイ・アモッツ
武満徹 《Air》、湯浅譲二 《Mai-Bataraki II》(アルト・フルートのための)


Eyal Segal, ‘Lighthouse’ , 2025, HD-Video, Sound by Roy Amotz, 14’00” (Filmed in Inubousaki, Japan, 2018), 1/11+2AP

 

ARTIST PROFILE: エイヤル・セーガル

Eyal Segal, 'LEVIATHAN' , 2020, HD Video Performance, 25’00” (Filmed in Kasukabe Underground Flood Protection Tank, Saitama, Japan), 1/11+2AP
Eyal Segal, 'Once There Was A Grave Here' , 2021, HD Video-Performance, 8’00” Installation: Monitor, carpet, soil, 7+2AP
Eyal Segal, 'Lighthouse' , 2025, HD-Video, Sound by Roy Amotz, 14’00” (Filmed in Inubousaki, Japan, 2018), 1/11+2AP
Eyal Segal, 'Deluge' , 2023, HD-video Performance, 72’00“, 1/11+2AP
Eyal Segal, 'All men and women are prophets' , 2021, Ready made LED Sign, running text, 59×12 cm, 10+2AP
Eyal Segal, 'Deluge #2(big)- Winter' , 2023, Oil on Canvas, 150×150×3 cm
Eyal Segal, 'Deluge #3(big)- Summer' , 2024, Oil on Canvas, 150×150×3 cm
Eyal Segal, 'Deluge #12' , 2023, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #17' , 2023, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #16' , 2023, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #14' , 2024, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #10' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #4' , 2023, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #6' , 2023, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #5' , 2023, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #1' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #3' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #8' , 2023, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #7' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #9' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #2' , 2023, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #11' , 2024, Oil on Canvas, 30×30×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #13' , 2023, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #15' , 2023, Oil on Canvas, 20×20×3.5 cm
Eyal Segal, 'Deluge #18' , 2023, Oil on Canvas, 10×40×3 cm
Eyal Segal, 'Tilapia Fish' , 2021, Mixed media, Fish, Indian pigment powder on canvas, 55×73×2.5 cm