渡辺佑基「ねじれの回廊」

2019年7月12日(金)− 8月10日(土)

[オープニングレセプション]
7月12日(金)18:00 ‒

[火 ‒ 土]11:00 ‒ 19:00
[日・月・祝] 休廊

画家・渡辺佑基による個展「ねじれの回廊」を開催いたします。LOKO GALLERYにおける渡辺の展示は昨年夏のグループ展以来2度目。また本展は彼自身にとって初の本格的な個展となります。

現在美術大学院の博士課程に在籍する渡辺は、一貫して日用品や玩具、人体の一部といった身近なモチーフを絵画上で再構成することに取り組んできました。彼の制作の中で、さまざまな物体はその表面の質感を注視され 、写実的に描写されていきます。しかし同時にモチーフの形状に合わせたシェイプド・キャンヴァスを用いるなどの手法によって、それらは絵画上でしか有り得ない位相で成立させられてもいます。

たとえば階段を昇る裸婦を描いた作品において、絵の上辺は人体というモチーフを外部からトリミングする、いわば「窓枠」としての機能を持っています。一方でシェイプド加工が施された下辺は、足の裏が接触する「地面」として機能し、モチーフと次元を共有しているともいえます。渡辺作品におけるキーワードの1つは、絵画のフレームに発生するこのような種々の “ねじれ” への関心です。

こうした発想と手法に基づき、現実の感触を想起させつつ、平面でも立体でもない亜空間へ私たちの感覚を接続させることは、彼の根源的なテーマだといえるでしょう。渡辺が配置していくフレームは絵画空間を保持する外殻であると同時に、私たちの意識の枠組みを相対化する流動的な装置のようでもあります。

最新作品群を中心に、彼の丹念な絵画世界の入り口をお楽しみいただければ幸いです。