平松麻
waft / vacant

2018年4月18日(水)‒ 5月12日(土)

[オープニングレセプション]
4月18日(水)18:00 ‒

[火 ‒ 土] 11:00 ‒ 19:00
[日・月] 休廊

(*5月3日・4日・5日は開廊いたします。)

目に見える存在と目に見えない存在のあいだにある揺らぎが、景色を広げる。
そこでは雲が境を溶かし、境だと思い込んでいたところにこそ雲が浮かぶ。
気配に価値をおくことのできる日々が絵画の中にある。
そう思い、描いている。

*

画家・平松麻による個展「waft / vacant」を開催いたします。

絵画制作を中心に活動しながら、近年ではさまざまな書籍などへの挿画でも注目を集めている彼女の作品は、静謐な異界の息吹を感じさせるモティーフと、油絵具の積層・掘削・研磨の繰り返しが生み出す重厚なマティエールで、鑑賞者をその絵画世界へ誘います。

平松は一貫して、自らの体内にある広大で荒涼とした土地の姿を絵画に落とし込んできました。現実の世界を凝視して いると、その世界の存在が揺らぎ、別の土地の姿が立ち現れる瞬間が訪れる。その重要な瞬間に現れるもののことを彼 女は「気配」と呼びます。彼女がたびたび画中で取り上げてきた「雲」という非固形の存在などは、その揺らぎの気配を象徴するものだといえるでしょう。

これまでの平松は現実世界と自らの内側に広がる世界とを別の領域として捉えてきましたが、近年ではその2つの境目が溶け合うようになってきたとも語っています。そしてそういった相反するさまざまな要素を制作の中で等しく扱うことは、 彼女が抱く大きなテーマの1つでもあります。平松にとって絵具を塗り重ねていくという行為は、異なる世界の間隙に点 在する「気配」を結わき、画面上に定着させるためのものなのかもしれません。

心象風景への沈潜、そして絵具との格闘によって自己の絵画を探求する平松麻の、最新の作品群をお楽しみください。